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大須賀淳
2023.11.28 09:57その他ニュース

【連載】テクノロジー最前線?:第8回「AIが〝教養〟を持ったその先」

最近のAIは、どんどん「文脈を理解」するようになっています。

 

たとえば、これは昨日の私の記事を、ChatGPTが200字程度に要約したもの。

 

きちんとポイントを押さえた上での取捨選択が行われた要約になっており、これが10数秒で作られてしまうのは本当に驚きです。

 

一方、文章でも動画でも、人間向けのコンテンツは「深い読解力を要するもの」が忌避され、より「単純明快でわかりやすいもの」が好まれる傾向にあります。
「卵と鶏」的にどちらが先かはわかりませんが、それと連鎖するように、文脈を捉える力も世間一般からどんどん失われているように感じます。

 

これまで、コンピュータは主に「暗記」や「計算」などを代替して来ましたが、文脈を捉える力が人間以上になったら、仕事上における人間の存在意義が段違いのレベルで問われることになるでしょう。

 

ところで先日、AIに関してこんなニュースがありました。

AIを「育てる」にあたって、元となるコンテンツの著作権との兼ね合いは大きなテーマでもあるのですが、今回触れたいのはその部分ではありません。

 

この「学習」の過程においてAIは、単にテキストや画像のデータという形ではなく、あらゆる「文脈」も吸収し、それを運用できるようになっています。

 

ためた知識(データ)を、その時々の文脈に沿って運用する力。これは人間における「教養」と呼ばれるものに、極めて近いと言えるでしょう。

 

そして、AIには功名心や劣等感といった、バイアスの原因になる要素がないため、生身の人間以上に純粋な「知的存在」になれる可能性まで存在します。

 

さあ、いよいよ人間いらない?

 

そんなの本末転倒ですよね。

 

人間にしかできない最大の要素は「こうしたい!」という〝意志〟を持つ事です。

意志は、発する事による責任や、時として不合理な選択をも生みますが、それ無くして一切の物事は前進しません。

 

ところで、男系男子限定で安定した皇位継承が可能かを、ChatGPTに聞いてみました。

 

色々な明言を避けつつ、本気で男系男子固執を喧伝する人間よりも、はるかに知的バランスのとれた分析です。

 

やはりここで決め手になるのは、皇室と共にどのような未来を拓いて行きたいかという、国民の「意志」に他なりませんね。

 

単なる私的欲求を超えた意志は、見聞を広め、繰り返し考えた先にか生まれません。それこそが「人間がキャンセルされない」唯一の道と言えるでしょう。

大須賀淳

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